免疫について


以下の情報は、わたくし吉田が分かる範囲で間違いはないだろうと言う情報を基にまとめております。
間違いがあれば修正していきたいと思いますし、すべてを100%信じないで読んでいただければと思います。

 

まず知っておきたい事


免疫の6~7割は腸管免疫系と言って、腸が元気かどうかが重要です。
腸の主な機能は消化吸収ですが、口を通って外から入ってきた抗原(細菌やウイルスなど)は腸を通して体内に入ってしまいます。
すると、その細菌やウイルス固有の病気になってしまうわけです。
それではまずいので、腸に抗原が入ってくると抗体反応を起こしてこの抗原を排除するのですが、この反応が腸管免疫となるのです。
この腸管免疫は、小腸のパイエル板が大きく関わっています。

 

エンベロープ


ウイルスにはエンベロープを持つ種類と待たない種類があります。

食品医学研究所、http://h-and-w.jp/2020/02/02/新型コロナウイルスやインフルエンザウイルスの/

 

イラストにある通り、脂質の膜であるエンベロープはアルコールや次亜塩素酸ナトリウムなどで膜を壊すことが可能です。
だから、上記の消毒薬が効果的である。と言えるわけです。

 

エンベロープを持つウイルスと待たないウイルス


エンベロープを持つウイルス(インフルエンザウイルス、コロナウイルスなど)は、胃酸や胆汁酸で脂質膜が破壊されるため腸には届き辛く、主に上気道に炎症を起こします。

→風邪のような症状、悪化すると肺炎に

エンベロープを持たないウイルス(ノロウイルスなど)は、酸に抵抗力を持つため、胃を通り過ぎて腸まで届き炎症を起こします。

→下痢、嘔吐

 

大まかですが、このように大別されます。

ところが、身体が弱っているときなどには、胃酸や胆汁酸での破壊が間に合わず、腸まで届いてしまうことになります。
そのため、インフルエンザやコロナなどのウイルスでは下痢や嘔吐などが起こることもあるのです。

 

腸管免疫の反応


体内へ入った抗原(ウイルスや細菌)はパイエル板にあるM細胞から取り込み、抗原提示細胞(APC(マクロファージ、樹状細胞))がそれを発見すると、名前の通り「こんな膠原が入ってきたよ」とメッセージ(サイトカイン)をヘルパーT細胞に送ります。

その後ヘルパーT細胞は、B細胞、ナチュラルキラー細胞(NK細胞)、細胞障害性T細胞(CTL(キラーT細胞))へとメッセージを送ります。

メッセージを受け取ったB細胞は抗体を作り、その抗体が抗原へくっついて目印(インジケーター)になることで、NK細胞、CTLも抗原への免疫反応を起こします。

 

免疫細胞はリンパ球


上記のヘルパーT細胞、B細胞、NK細胞、CTLは全てリンパ液内の主要な細胞腫であることから、リンパ球と呼ばれます。

と言う事は、リンパの還流を整えることは免疫系の正常な働きにとって有益な可能性があるわけです。

 

こんなデータがあります。

1918年にパンデミックを起こしたスペイン風邪の際に、オステオパシーを受けた人の死亡率を著しく下げました。
この時のテクニックは、何を行っていたのかはわからないのですが、この数年後の1922年にフレデリック・ミラーが『リンパ系の応用解剖』を発表しました。

スペイン風邪の当時に行っていたテクニックは、リンパのテクニック(リンパポンプ)だったのかもしれません。

ただし、データに関しては100年ほど前のデータなので、どのくらい信頼度のあるものかは正直定かではありません。ですが、徒手療法家のボクらから見れば、臨床での価値は大きい研究データと思います。

 

 

また、オステオパシーですが、当院はカイロプラクティックの看板を掲げております。

…が

 

検査のベースがアプライド・キネシオロジー、機能神経学、機能性医学などのカイロプラクティック

施療テクニックの大半がオステオパシー

 

と、ごちゃまぜになっています。

 

と言うわけで、当院でもリンパポンプ出来ますよ(‘ω’)ノ

 

 

腸管で獲得した免疫は全身に働く


腸で抗原を受け取って、免疫細胞として鍛えられた細胞は血液に乗って全身で働きます。
また、腸内細菌もそれらの働きに関わっているようです。

九州大学、腸内細菌がインフルエンザウイルスに対する粘膜免疫応答をサポートする -腸内細菌の全く新しい役割を解明-
https://www.ims.u-tokyo.ac.jp/ichinohe-lab/press01.pdf

このように、免疫の6~70%が腸管免疫にあると言う事が分かります。
ところが、この腸の働きをコントロールしているのは自律神経(脳)なんですね。

 

 

脳と免疫


‎あまり知られていませんが、正常な免疫を維持する上で重要な要素の一つが、脳神経系です。
脳は、免疫システムを含む全身のすべてをコントロールしています。

免疫系が弱いと、ウイルスのような感染症にかかりやすくなりますが、強すぎると湿疹、喘息、アレルギーなどの自己免疫の問題が発生します。

脳の左右の半球は、免疫システムのバランサーとして働きます。‎

‎左半球は免疫応答

:ウイルスからの感染を撃退するために免疫系の感受性を高‎める。

‎‎右半球は免疫抑制

:体に入った抗原を倒したのち、免疫応答をストップします。それによって過剰な免疫システムが自身の体を攻撃するのを防ぐ。


左右の脳のバランスが崩れている場合、免疫系に大きな不良をもたらす可能性があると言う事です。

参考:Dr. Robert Melillo、メールマガジン

 

 

まとめ


これらから、免疫系を最適に働かせるために必要なことは

 

睡眠と食事です。

 

しっかりとした睡眠で脳を元気にして、正しい食事で腸を元気にする。

精製された糖や炭水化物は血糖値の乱高下を引き起こし、自律神経の不調、睡眠の質の低下を起こす可能性があります。

特定原材料の7品を食べすぎていると、気づかないレベルでアレルギーを引き起こし、腸に負担をかけているかも知れません。
※特定原材料7品目:卵、乳、小麦、エビ、カニ、そば、落花生(エビ、カニを含む魚介、落花生を含む木の実、大豆を含めることもある)

 

免疫に関わる要素は数多くあると考えられます。

テレビやWEBで紹介される短絡的な免疫UP法に踊らされず、日常的に健康に気を使うことが免疫の働きを最適化させるのに重要かと思います。

 

カイロプラクティックはヘルスケアの一つとして筋骨格系、自律神経系の調整、ストレス解消など、皆様の健康増進に貢献いたします。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です